15メートルのパットは残り1メートルに寄せると平均90のプレーヤーに対して打数を稼げる ゴルフデータ革命を活用したプレー分析と対策
先日は南城市の守礼カントリークラブでバックティからラウンドしてきました。
スコアは93ですが守礼カントリークラブはパー70なので23オーバー、パット数は36。ウェアウェーキープ率は53.8%でした。
この日、平均スコア90のプレーヤーに対してパットで損した打数(SG/ストロークスゲインドのマイナス値の大きさ)は3.39打であり、パー70でスコアが93なのでパット以外でも1.61打損している計算となります。
1.パットについて
この日のパットのアベレージ90のプレーヤーに対する距離別のSG(ストロークス・ゲインド)は以下の通りです。
・ショートパット(OKを除く2メートル以下):8回のパットで0.97打損した
・ミドルパット(2~6メートル):13回のパットで1.47打損した
・ロングパット(6メートル以上):4回のパットで0.95打損した
この日はあらゆる距離のパットで損をしていたと言えます。
ショートパットでは50センチを外したのが1回、1メートルを外したのが1回ありました。
ミドルパットは2メートルを6回打って1回しか入れられませんでした。平均90のプレーヤーは2メートルのパットを5回打ったら2回は入れることを考えるとこれはかなり悪い確率だったと言えます。
ロングパットは、8メートルのパットを50センチにまで寄せたのが1回あり、これで平均90のプレーヤーに対して0.1打稼ぎましたが、その他は
・15メートルのパットが3メートルにまでしか寄らなかった(0.38打の損)
・14メートルのパットが2メートルにまでしか寄らなかった(0.21打の損)
・10メートルのパットが2メートルにまでしか寄らなかった(0.46打の損)
であり、この3打で1.05打損しています。
グリーン上15メートルの距離からは、平均90のプレーヤーは2.41打であがり、2メートルからは1.62打、1メートルからは1.17打であがります。
そのため、15メートルのパットは1メートルにまで寄せないと、平均90のプレーヤーに対してその15メートルのパットで打数を稼ぐことは出来なくなります。
この精度を目指してロングパットの練習をすることが重要となりそうです。
守礼カントリークラブは練習グリーンが小さい上に混んでいることが多く、この日はロングパットの練習ができませんでしたが、練習グリーンが大きくて空いている時間が多い美らオーチャード、琉球、パームヒルズなどの練習グリーンで練習することが重要と言えそうです。
2.ショートゲーム(100ヤード以内のショット)について
「多少のショットのミスはショートゲームでカバーすれば90は切れる」という考え方で90切りを目指すのであれば、90切りプランはパー3なら1打、パー4なら2打以内、パー5なら3打以内で100ヤード以内まで行き、100ヤード以内は3打以内で上がるというプランになります。
そのためには100ヤード以内を1ホール平均3打以内で回れば、90切りプランに対して100ヤード以内で稼いでいることになり、100ヤード以内で1ホール平均3打以上叩いていれば90切りプランに対して100ヤード以内で損していることになります。
この日は100ヤード以内の平均打数は3.17であり、1日トータルで90切りプランに対して3打損している計算になります。
この日はエッジからのパットが3回あり、この3打を上記「1.パットについて」で使っているSG(ストロークスゲインド)の計算方法で計算した場合、上述のショートゲームの損の他に0.21打損している計算になりました。
100ヤード以内の全てのストロークのうち、グリーン上のパットで3.39打損し、エッジからのパットで0.21打損し、トータルで3打しか損していないとなると、100ヤード以内の(パターを除く)ショットで0.6打稼いでいる計算になります。
この日はグリーン周りでザックリをしたり、トップをしたり、バンカーから出なかったり、ホームランしたりという大ミスはほとんどありませんでした。
なかには11番のグリーン横、ピンから20ヤードの特設ティーから6メートルにしか寄らなかったようなアプローチはありましたが、90切りを目指す上ではこの1回だけならそこまで大きなミスとは言えなさそうです。
その他の寄せは比較的好調で
・13番:花道残り40ヤードから3メートルに寄せる
・15番:砲台グリーンの左下残り40ヤードのラフから打ち上げアプローチで3メートルに寄せる
・17番:打ち上げ残り90ヤードから4メートルに寄せる
・1番:グリーン左の残り15ヤードから50センチに寄せる
・4番:残り20ヤードのガードバンカーから5メートルにつける
など、「ショートゲームで稼いだ」と評価できそうなショットが多く、これらの合計で0.6打稼いだのだと感じます。
3.アプローチ(100ヤード以上のショット)
書籍「ゴルフ データ革命」の中では100ヤード以上のショット(ただしパー5とパー4のティーショットを除く)のことを、それがフェアウェイウッドで打とうがユーティリティーで打とうが直ドラで打とうがアプローチと呼んでいます。
私の90切りプランの目安は
・ティーショットとアプローチで、パー3は1回、パー4は2回、パー5は3回でピンまで100ヤード以内のピンになるべく近いところまで運ぶ
・ショートゲームは3打で上がる
・なるべくボギーオン(エッジに乗ったらオンとカウント)し、乗らなければ寄せワン
です。
つまり、「パー3のティーショットで2パット圏にオン」はアプローチで稼いでいる計算に、「パー4のアプローチ2パット圏にオン」「パー5のセカンドショットのアプローチから100ヤード以内に到達」「パー5のサードショットのアプローチで2パット圏にオン」はアプローチとティーショットで稼いでいる計算になります。
この日、「パー3のティーショットで2パット圏にオン」は以下のホールがあります。
・16番の156ヤードをピンから8メートルにオン
→平均90のプレーヤーは8メートルのパットを平均2.16打であがるので、このショットで0.84打稼いだ
また、「パー4のアプローチで2パット圏にオン」「パー5のセカンドショットのアプローチから100ヤード以内に到達」は
・10番パー4の140ヤードからアプローチでピンから2メートルにつけた
→平均90のプレーヤーは2メートルから1.62打で上がるので、このショットで1.38打稼いだ
・12番パー5のセカンドで残り50ヤードにつけた
→パー5のセカンドで100ヤード以内に到達しているので1打稼いだ
という2回があり、この2つのホールではこれらで2.62打稼いでいますが、これらはティーショットとアプローチの合作なので、アプローチでは1.31打稼いでいると見た方がよいかもしれません。
「パー5のサードショットのアプローチで2パット圏にオン」はこの日はありませんでした。
さらに、「パー3で2打以上かかって100ヤード以内に到達」「アプローチのミスによりパー4で3打以上かかって100ヤード以内に到達」「アプローチのミスによりパー5で4打以上かかって100ヤード以内に到達」に該当するミスは
・11番パー3は1ペナに入れグリーン横の特設3打から再開したので1打損
・6番パー3は1ペナに入れ残り90ヤードから再開したので1打損
の2つがあります。
したがって、この計算方法では、アプローチで0.84+1.31-2=0.15打ほど稼いだ計算になり、この日はアプローチではほとんど稼いでないと言えます。
さて、平均90プレーヤーは40ヤードを3打で上がる目安です。
その意味では「100ヤード以内を3打」という目安はハードルが高すぎるという見方もあります。
この見方に立つと「40ヤード圏までパー3はアプローチ(パー3のティーショット)で1回、パー4はティーショットとアプローチで2回、パー5はティーショットとアプローチで3回でピンまで100ヤード以内のピンになるべく近いところまで運ぶ」というのが目安という考え方もあることになります。
この見方で集計する場合だとしても、上述の16番パー3では0.84打稼いでおり、10番で1.38打(アプローチでは半分の0.69打)、合計1.53打稼いだ計算になります。
一方、損したホールは
・11番パー3は1ペナに入れグリーン横の特設3打から再開したので1打損
・17番パー5は4打で40ヤード以内に到達しているので1打損
→ティーショットでミスはないためアプローチで1打損として計算
・18番パー4は3打で40ヤード以内に到達しているので1打損
→ティーショットのチョロによるミスなのでアプローチで損した打数にはカウントせず
・7番パー4は3打で40ヤード以内に到達しているので1打損
→これはティーショットを隣のホールに入れたことが原因なのでアプローチで損した打数にはノーカウント
・6番パー3は1ペナに入れ残り90ヤードから再開したので1打損
があり、合計で4打損しています。
これらの稼いだアプローチと損したアプローチを計算するとアプローチで2.47打損している計算になります。
つまり
・「100ヤードから3打」基準→平均90プレーヤーに対してアプローチで0.17打稼いでいる
・「40ヤードから3打」基準→平均90プレーヤーに対してアプローチで2.47打損している
という計算になります。
これくらいがこの日にアプローチで稼いでいた打数の目安となりそうです。
4.ティーショットについて
この日はパットで3.39打損し、エッジからのパットで0.21打損し、それ以外のショートゲームで0.6打稼ぎ、アプローチで0.17打稼ぎ~2.47打損で、トータルのスコアがパー70のコースで93(平均90のプレーヤーに対して5打損している)であったため、ティーショットで0.47打稼ぎ~2.17打損だったと言えます。
ティーショットで稼いだホールは、上述の「ティーショット+アプローチでパー4は2パット圏に、パー5は100ヤード以内に運んだ」というショットが10番、12番の2つがあります。
また、パー4のティーショットで100ヤード以内に運んだ場合、これも1打稼いだ計算になりますが、この日は2番と3番でティーショットが残り100ヤードまで飛んだため、この2ホールはティーショットで1打ずつ稼いだ計算になります。
一方、ティーショットで損したホールには、
・14番パー4のティーショットがOB
→特設ティーが残り80ヤードにあることから、3打で100ヤード以内に行ったのと同じことになり1打損
・7番パー4のティーショットがOB
→特設ティーが残り50ヤードにあることから、3打で100ヤード以内に行ったのと同じことになり1打損
・9番パー4のティーショットがOB
→特設ティーが残り280ヤードにあり、このホールは4打目で100ヤードに到達したことから1打損
というものがありました。
守礼は特設ティーがグリーン近くにあることが多かったため、特設ティーまで加味するとティーショットのOBが大きな損にならなかったホールが多かったと言えます。
これらを総合するとこの日はパターで損した打数が目立って大きかったということになります。
やはり人のいない時間帯での練習グリーンでのロングパットの練習が重要であると言えそうです。