バンカーが多いゴルフ場を攻略するには、砂の質別のバンカーショットを練習する必要がある Golfmetricsを活用したプレー分析と対策
先日は最近の私にしては調子の悪い97というスコアをホームコースの美らオーチャードゴルフ倶楽部で叩いたので、このスコアを、直近5回のスコアと比較しながら分析してみたいと思います。
私はスコア分析は、アメリカPGAツアーで使われているSG(ストロークス・ゲインド)という指標(詳細は書籍「ゴルフ データ革命」にて)を使って、自分のSGを分析できるスマホアプリ「Golfmetrics(ゴルフメトリクス)」というアプリがあり、これで分析しています。
この日のスコアは97なのでスクラッチプレーヤー(ハンディキャップ0の人)に対しては24打負けた計算ですが、この日はSG(ストロークス・ゲインド)をもとにした分析ではスクラッチプレーヤーに対して24.9打損していました。
内訳は
・パー4・パー5のティーショット:3.1打損した(ハンディキャップ13)
・アプローチ(上記を除く100ヤード以上のショット):9.3打損した(ハンディキャップ27)
・ショートゲーム(100ヤード以内のパッティングを除くショット):9.8打損した(ハンディキャップ27)
・パッティング:2.7打損した(ハンディキャップ12)
という内容で、アプローチとショートゲームに課題が残りました。
特にこの日は雨だったため、普段は出ないミスが出て新たな課題の発見につながりました。
1.パー4・パー5のティーショットについて
この日はスクラッチプレーヤーに対して2.6打、パー4・パー5のティーショットで打数を損しており、これはハンディキャップ13くらいの数値であるようです。
直近5回のラウンドでは1ラウンドあたり2.4打損しているので、まあまあ普段どおりくらいと言えます。
また、直近5回のラウンドではハンディキャップは10なので、この日はパー4・パー5のティーショットで普段よりもスコアレベル3くらい悪いことになります。
この日はパー4・パー5で打数を稼いだホールはほとんどなく、200ヤードくらい飛んでフェアウェーに落ちて打数をほとんど稼ぎも損もしなかったホールが半分くらい、170~190ヤードくらい飛んで0.3~0.5打くらい打数を損したホールが半分くらいという状況でした。
また、この日は平均飛距離は193ヤード、75パーセンタイル飛距離は200ヤードでした。
直近5回のラウンドでは平均飛距離204ヤード、75パーセンタイル飛距離は220ヤードなので、平均飛距離もナイスショットの飛距離も普段より落ちていたことになります。
この日のパー4・パー5のティーショットを総括すると、この日は雨だったこともあり飛距離が平均で10ヤード、75パーセンタイル飛距離で20ヤードほど落ちていたため、いつもよりスコアレベルで3くらい低いショットでしたが、損した打数は概ね普段通りくらいだったと言えます。
2.アプローチ(上記を除く100以上のショット)について
書籍「ゴルフ データ革命」やこのGolfmetricsの中では100ヤード以上のショット(ただしパー5とパー4のティーショットを除く)のことを、それがフェアウェイウッドで打とうがユーティリティーで打とうが直ドラで打とうがアプローチと呼んでいます。
この日はアプローチでスクラッチプレーヤーに対して9.3打損していて、ハンディキャップは27でした。
Golfmetricsでは、アプローチ、ショートゲーム、パッティングは距離別に内訳を集計して計算してくれる機能もあります。
直近5ラウンドでは1ラウンドあたりで6.6打損していて、ハンディキャップは20なので、この日は直近ラウンドと比べてもアプローチで損をしていることになります。
この日、アプローチでは距離別に以下のように打数を損していました。
・100~150ヤード:6.1打損した(ハンディキャップは30・この距離を12回打っているので1ショットあたり約0.5打損している)
・150~200ヤード:1.7打損した(ハンディキャップは25・この距離を4回打っているので1ショットあたり約0.4打損している)
・200~250ヤード:0.4打損した(ハンディキャップは26・この距離を1回打っているので1ショットあたり0.4打損している)
・250ヤード以上:1.0打損した(ハンディキャップは20・この距離を3回打っているので1打あたり約0.3打損している)
これらのデータを見ると、合計で最も損した距離も1ショットあたりで最も損した距離も100~150ヤードだったと言えます。
一方、直近5回のデータを見ると、1ラウンドあたり、100~150ヤードで3.9打、150~200ヤードで1.5打、200~250ヤードで0.4打、250ヤード以上で0.8打、それぞれ損していました。
つまり、残り100~150ヤードでは直近5回よりも2打以上損している計算になります。
この日の100ヤード以上のショットをみてみると、ほとんどのショットで打数を損していました。
リカバリーになったり、バンカーに入れたり、大きくショートしたりと大幅に打数を損しているショットが続いていました。
対策としては
1.たまにナイスショットでピン近くに寄せられるようになる
2.毎回もうちょっとましなところへ打てるようになる
という2つが考えられますが、バンカーが多い美らオーチャードゴルフ倶楽部では「バンカーに入れるのはしかたないとして、リカバリーになってしまう場所に入れるのは避ける」という目標を立てるのがよいような気がしています。
この日は
・隣のホールに入れるとリカバリーするだけになる11番で隣のホールに入れる
・グリーン左側を狙ってショートすると岩と岩の間に挟まってアンプレヤブルになる12番で左にショートする
という2回のリカバリーショットがありましたが、これは狙って避けることができたショットでもありました。
3.ショートゲーム(100ヤード以内のショット)について
この日はショートゲームで9.8打スクラッチプレーヤーに対して打数を損しており、最も損していました。
内訳は以下です。
・0~20ヤード:2.0打損した(この距離は8回打っているので1打あたり0.25打損している)
・20~60ヤード:0.5打損した(この距離は6回打っているので1打あたり約0.1打損している)
・60~100ヤード:3.4打損した(この距離は6回打っているので1打あたり約0.55打損している)
・100ヤード以内のバンカー:3.9打損した(5回打っているので1打あたり約0.8打損している)
この日はトータルでも、1打あたりでもバンカーショットでスクラッチプレーヤーに対して最も多く打数を損していました。
直近5回のラウンドではショートゲームでは1ラウンド平均で6.4打、打数を損しているので、それよりも3打以上、打数を損していた計算になります。
直近5回のラウンドでは1ラウンドあたりでは0~20ヤードは平均1.1打損、20~60ヤードで1.4打損、60ヤード~100ヤードで2.2打損、100ヤード以内のバンカーからは1.6打損していました。
つまり、直近5回のラウンドとこの日のラウンドを比較すると0~20ヤードは約1打損が多く、20~60ヤードで1打損が少なく、60ヤード~100ヤードで1打損が多く、100ヤード以内のバンカーからは2打損が多かったという結果であり、バンカーショットに最も課題が残ったと言えます。
この日は雨だったため、バンカーの砂がいつもより重く、硬くなっており、砂をしっかり取ろうと思ってショットしたら重くてピンに寄らなかったり、砂をしっかり飛ばそうと思ってショットしたら砂が硬かったためにバウンスが跳ねてしまってクリーンヒット気味に入ってしまうなど、バンカーショットのミスが多かったです。
私が行っているアプローチ練習場ではバンカーショットも練習できるのですが、特に雨の日や雨上がりなどはバンカー内で場所によって砂の質が異なるため、様々な状態の砂のバンカーで練習することが可能です。
美らオーチャードゴルフ倶楽部はバンカーが多く配置されていることを加味すると、この「砂の質によって異なるバンカーショットを打つ」という練習は必要なのかもしれないと感じます。
4.パッティングについて
この日はパッティングで2.7打、スクラッチプレーヤーに対して打数を損しており、ハンディキャップは12でした。
直近5回のラウンドではパッティングでは1ラウンド平均3.0打、スクラッチプレーヤーに対して損していたので、この日のラウンドは直近5回と比べて少しだけマシだったと言えそうです。
内訳は
・6フィート以内=1.8メートル以内(21パット):0.5打損した
・7~21フィート=2.1~6.3メートル以内(5パット):1.0打損した
・22フィート以上=6.7メートル以上(9パット):1.2打損した
となっていました。
直近5回のラウンドでは1ラウンドあたり、6フィート以内は0.8打損、7~21フィートは1.2打損、22フィート以上は1.0打損なので、どの距離でも概ね普段通りだったと言えます。
この日は6フィート(1.8メートル)以内のショートパットが21パットあったのに、これを外したのが3回あったため、これにより大幅に打数を損した気がしていましたが、スクラッチプレーヤーに対しても、普段の私に対しても大して打数を損していたわけではなかったことがわかりました。
結論としては、雨でドライバーが飛ばなかったり、6フィート以内のショートパットを何回も外したりしているのですが、それよりもショートアイアンでリカバリーショットになるところに入れてしまったショットや、ガードバンカーからのバンカーショットのミスの方が問題が大きいということが言えそうです。
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