間違えやすそうなゴルフルール(しかも2018年以前からあったルール)まとめ <後編>グリーン・その他編
以前の記事で、大幅変更があった2019年ルール変更の中でもあまり知られていないものをピックアップしてまとめた記事を書きました。
しかし、この時のルール変更以外の、それ以前からあるゴルフルールの中にも知られていないものが結構あるため、「2018年以前からのルールだけど、間違えやすそうなもの」をまとめて行っています。
全3回のうち、今回は最終回で「グリーン・その他編」です。
参考にしたのは、「2019年度版 すぐに役立つゴルフルール」です。
前々回の記事「<前編>ティーショット&ジェネラルエリア編」はこちら。
グリーン上で落ち葉を取り除いたらボールが動いた
グリーン上の場合は、落ち葉や小石などのルースインペディメントを動かしたことでボールを動かしても、無罰であり、元の場所にリプレースしてプレー再開します。
なお、グリーン以外の場所でルースインペディメントを動かしたことでボールが動いた場合は1打罰でボールをリプレースしなければなりません。
突風でボールが動いた
構えた後に突風によりボールが動いた場合は、罰なしでリプレースして打たなければなりません。
一方、構える前にボールが動いた場合は、リプレースなしで、ボールが止まったところから次のプレーをしなければなりません。
沖縄では、グリーン上のボールが動くくらいの風が吹くことはたまにあるので、これは忘れないようにしたいところです。
なお、構える前に突風によりボールが動き、カップインした場合は、その前の最後のストロークでカップインしたことになります。
カップのふちにボールがかかっていたので、待っていたらカップに落ちた
ボールがカップのふちにあり、待っていればカップに落ちそうな場合、ホールに歩み寄ってから10秒だけ待つことができます。
この10秒の間にカップインしたら、最後のストロークでカップインとなります。
一方、10秒をすぎてからカップインした場合、1打罰の上で最後のストロークがカップインとなります。
つまり、パーパットがカップのフチで止まった場合、
となります。
同伴競技者のラインを踏むのを避けるため、パッティングラインの後方線上をまたいで打った
プレーの線をまたぐようなアドレスでショットを打つことは禁止ですが、グリーン上で偶然にこのようなスタンスをとった場合や、別のプレーヤーのラインを踏むのを避けるためであれば、無罰でそのままプレー続行できます。
グリーンのパッティングライン上に水たまりがある
ジェネラルエリア(フェアウェーやラフなど)では、ボールが水たまりの中にあるか、スタンスが水たまりにある場合は、「一時的な水からの救済」として、無罰で水たまりの外のニアレストポイントから1クラブレングス以内の水たまりでないジェネラルエリアにドロップできます。
(グリーンやバンカーやペナルティエリアにはドロップできません。)
一方、グリーンでは、上記の状況に加えて、パッティングライン(プレーの線)上に水たまりがある場合でも、一時的な水からの救済を受けられます。
グリーン上の一時的な水からの救済の場合、カップに近づかない水たまりの外のニアレストポイントに、ドロップではなくリプレースします。
(「ニアレストポイントから1クラブ以内に」ではなく、ニアレストポイントにリプレースとなります。)
また、ニアレストポイントはグリーンだけでなくジェネラルエリアにも設定可能であり、仮にニアレストポイントがジェネラルエリアである場合でも、ドロップではなくリプレースとなります。
グリーン上でマークをしてボールを拾い上げた後、別のボールをプレースしてパットした
リプレースする際は同じボールを使用しなければならないため、別のボールに取り換えてパットすると2打罰となります。
この場合、2打罰の上で、取り替えたボールでプレー続行となります。
つまり、別のボールでそのホールの4ストローク目をパッティングしてしまった場合、カップインすればそのホールのスコアは「6」、カップインしなければ、取り替えたボールのまま、次のストロークが7打目となります。
ちなみに、アンプレヤブルとして拾い上げたボール、動かせない障害物や一時的な水からの救済などのため無罰でドロップするために拾い上げたボール、ペナルティエリアに打ち込んで罰打を受けてドロップするボールなどは、元のボールを使っても別のボールに取り替えても問題はありませんし、元のボールを拭くこともできます。
(2018年までは、無罰の救済の場合は別の球に取り替えることはできませんでしたが、2019年のルール変更で、ドロップの際は常に交換できるようになりました。)
同伴競技者のマークと間違えてリプレースして打った
「誤所からのプレー」として、2打罰でボールが止まった地点から次打をプレーします。
そして、これは勘違いしやすいのですが、上記の通り、あくまでも次のプレーはボールが止まったところから行う必要があります。
以前の記事で、「誤ったティーイングエリアからプレーした場合、誤所からのプレーとして2打罰を受け、正しいティーイングエリアから3打目を打ち直す」というルールを紹介しました。
これと混同してグリーンで、「誤所からプレーしたボールを拾い上げて、自分のボールマーカーの前から打ち直す」ということをした場合、なんとさらに2打罰がつくので、注意が必要です。
つまり、
- 4ストローク目を同伴競技者のマークの前にリプレースしてカップイン→そのホールのスコアは「6」
- 4ストローク目を同伴競技者のマークの前にリプレースしてカップを外した→次は7打目として、ボールが止まった場所からストローク
- 4ストローク目を同伴競技者のマークの前にリプレースし、カップを外したが、そのボールを拾い上げて自分のマーカーの前から打ち直し、カップを外した→次は10打目として、ボールが止まった場所からストローク
となります。
1つのグリーン上で2打罰を2回受ける場面はなかなかないので、グリーン上で最も避けたいプレーの一つだと言えると思います。
ティーイングエリア上でパットの練習をした
通常のストロークプレーではラウンド中の練習ストロークは禁止です。
しかし、例外的にホールとホールの間に、
- プレーを終えたばかりのグリーン上でのパッティング
- 練習グリーン上でのパッティング
- 次のホールのティーイングエリア上、その周辺でのパッティングやチッピング
は例外的に許されており、無罰となります。
なお、上記はあくまで「ホールとホールの間」にのみ許されており、ティーショットしてからそのホールをホールアウトするまでの前に上記の練習を行った場合は2打罰となります。
また、プレーを終えたばかりのホールでも、バンカーでの練習は禁止となります。
そして、「練習ストローク」について、素振りや松ぼっくりを打つのは「練習ストローク」には含まれないため、いつおこなっても問題ありませんが、練習器具を使ったスイングやボールや練習用ボールを使ったショットは「練習ストローク」に含まれるため、2打罰となります。
前々回の記事「<前編>ティーショット&ジェネラルエリア編」はこちら。