全4回 「私のゴルフ場の会員権の選び方」 (4/4)コース難易度とメンテナンス 〜通えば上達できるコースなのか?〜
ゴルフ場の会員権を買い、メンバーになると、メンバー価格でラウンドできたり、メンバーだけが参加できるイベントに参加できたりするなど、様々な特典があります。
しかし、「いかにお得か」「いかに特典が多いか」「自分の生活の中で、いかにメンバーライフを満喫できるか」には、コースによってかなり大きく差が出ると思います。
そこで、「ゴルフ場の会員権を買うコースの選び方」について、私の実例と合わせて紹介してみたいと思います。
この記事は全4回の最終回。
「通うことで上達するのか?に影響する、「難易度」と「コースメンテナンス」についてです。
<過去記事はこちら>
(1/4) 「私のゴルフ場の会員権の選び方」 ゴルフ場選びチェックリストと、メンバーコースの選び方
(2/4)「私のゴルフ場の会員権の選び方」 メンバーコースは立地が何より1番大事 〜近さ以外に、気候なども要確認〜
(3/4)「私のゴルフ場の会員権の選び方」 メンバーの総額プレーフィーを細かく確認する
コースを見る際に考えたのは、難易度、レイアウト、メンテナンス
ホームコースとなるメンバーコースは、通う頻度が多くなりますので、立地や料金だけでなく「ゴルファーとしてどんなコースに通いたいか」もチェックする事が重要だと思います。
特に私のように、シングルハンディ&パープレーを目指している人にとっては、ゴルフに行く目的の大きなものに「上達」がありますので、「上達できるコースか?」を見る事が重要です。
コースの本当の難易度を把握する方法と、私が主観で列記する「沖縄で難しいゴルフ場」
上達できるコースかどうかを見るのに非常に重要なポイントが「難易度」です。
楽しむためにメンバーになるのであれば難しくないコースの方がいいかもしれませんが、上達するためにメンバーになるのであれば、「難しい」と言われるコースで腕を磨く方がうまくなりやすいと思います。
コースの難易度を示す数値としては、スクラッチプレーヤーにとっての難易度を示す「コースレーティング」や、平均90で回る人にとっての難易度(厳密には少し違うのですが)を示す「スロープレーティング」が様々なコースでティー別の数値が公表されています。
<参考>
沖縄県でコース難易度が高い「難しいゴルフ場」ランキング
http://niceshotnavi.blog11.fc2.com/blog-entry-1151.html
沖縄県でコース難易度が低い「易しいゴルフ場」ランキングhttp://niceshotnavi.blog11.fc2.com/blog-entry-1152.html
ところが、この数値は、私が様々なレベルの、様々な世代の沖縄のゴルファーと情報交換をしたり、周囲のスコアを見た感覚とは、かなり離れている感覚があります。
例えば上記のサイトでは「喜瀬カントリークラブ」のバックティーのスロープレーディングは県内3位の難易度であり、「パームヒルズゴルフリゾートクラブ」のレギュラーティーのスロープレーティングは県内3位の難易度であり、「美らオーチャードゴルフ倶楽部」のレギュラーティーのスロープレーティングは県内3位の易しさだという数値になっています。
ところが、これらは私の感じる難易度とは全く逆です。
私が周囲のプレーヤーの実際のスコアや、口コミ情報、研修会大会の実績、SNSでの「ベスト更新」「ワースト更新」などの投稿の数などを見た限り、かねひで喜瀬カントリー、パームヒルズはスコアが出やすいゴルフ場という感覚であり、美らオーチャードのレギュラーティーでは普段より大幅に叩く人が多い(その上ベスト更新も難しい)と思います。
このように、なぜこれらの数字が難易度を必ずしも示さないのかには理由があると思います。
例えば、「コースレーティング」はパープレーで回るレベルの人にとっての難易度なのでほとんど参考にはならないのはもちろん、(前述のように厳密には少し違うのですが)平均90で回る人にとっての難易度である「スロープレーティング」も、それ以外のレベルの人にとっては当てはまらない事が多いというのが、その理由の一つだと思います。
また、「飛ばすけど曲がる」という人は長くても広いコースの方がスコアをまとめやすいでしょうし、「飛ばないけど曲がらない」という人は狭くても短いコースの方がスコアをまとめやすいでしょうから、「どんなゴルファーにとっても難しいコース(またはその逆)」を見極める必要があると思います。
私が知る限り、沖縄本島では、ビジターでレギュラーティーから回って比較的難しいコースは、美らオーチャード、カヌチャ、ジアッタテラス、宜野座カントリー、琉球あたりだと思います。
逆に、ビジターでレギュラーティーから回って比較的易しいコースは、かねひで喜瀬、PGMゴルフリゾート沖縄(旧:沖縄国際)、守礼カントリー、沖縄カントリー、サザンリンクスあたりだと思います。
一方、沖縄本島で、主にメンバーがバックティーから回って比較的難しいコースは、美らオーチャード、オリオン嵐山、宜野座カントリー、カヌチャ、パームヒルズ、オーシャンキャッスルあたりだと思います。
逆に、主にメンバーがバックティーから回って比較的優しいコースは、かねひで喜瀬、守礼カントリー、沖縄カントリー、琉球あたりだと思います。
これらはあくまで私の主観ですし、今後、より多くの情報を集めればこれらの評価も変わるかもしれません。
しかし、観光客やビギナーから、県代表レベルのトップアマのプレーやスコアまで見てきた中での印象なので、ある程度、自信のある評価です。
特に、これから会員権を買うという場合、そのコースの難易度を調べるのはなかなか難しいと思いますが、
・実際にプレーしたことのある人(複数)からの口コミ、SNS投稿
・夏場のプレー環境、冬場のプレー環境
などは見れると良いと思います。
各種大会を元に、コースの難易度や、「通うと上達できるのか?」を考える方法
私の中では、上記の評価方法の中でも、各コースの研修会(競技志向のプレーヤーの集まり)メンバーの対抗戦である「研修会大会」という試合の結果は非常に参考になると思います。
研修会大会は、グロス戦とハンディ戦のそれぞれで、倶楽部対抗の団体戦、個人戦があります。
コース難易度が高いコースではクラブハンディが多めにつくので、ハンディ戦が強くなり、コース難易度が低いコースの場合はクラブハンディが少なめにつくので、ハンディ戦に弱くなります。
また、実際に上達しているプレーヤーが多い場合はグロス戦が強くなり、そこまで上達していないプレーヤーが多い場合はグロス戦に弱くなります。
つまり、ハンディ戦では「難しいコースなのか」がある程度把握でき、グロス戦では「結果、強くなったプレーヤーがいるのか」がある程度把握できます。
研修会大会の結果は公表されたりされなかったりしますので、なかなか入手できないこともあります。
その場合、県レベルの試合の結果を過去何年ぶんか遡ってチェックするという方法も有効です。
難易度が高いコースの場合、クラブハンディ7くらいの人が県大会で上位入賞の常連であることもある一方、難易度が低いコースの場合、クラブハンディ2くらいの人でもしょっちゅう予選落ちしたりしています。
私が美らオーチャードゴルフ倶楽部が上級者にとっても難しいコースだと感じる理由はこの辺りにあります。
美らオーチャード所属の選手の中には、よく県大会で上位に入賞して九州大会の常連なのに、クラブハンディが7だったり、6だったりという事が結構あります(つまりホームコースが難しいのでハンディが多めについていると思われます。)。
思い出づくりのためのゴルフであれば、易しいコースで白ティーからラウンドしてバーディーを連発する方がいいと思いますが、上達が目的であれば、白ティーからでも難しく、バックティーからでも難しいコースの方がいいと思います。
また、ハンディ戦で強いのはもちろん、グロス戦でも強い人と知り合いになれるというのは、県トップクラスのレベルの話を聞けるので、情報収集などでも楽しめるという副産物もあります。
実は、今ではこんなことを言っているのですが、私は最初、美らオーチャードの会員権購入の際に、最も難点となっていたのがこの「難しい」という点でした。
ホームコースとして頻度高く通うのなら、易しいコースで気持ちよくプレーして、いい思い出をたくさん作りたいという気持ちもありました。
しかし、会員権購入の最大の目的は「安さ」でも「楽しくプレー」でもなく、「上達」だということを思い出し、目的を見失わずに、難しいコースで上達を目指そうと思い直しました。
今ではこの決断は、本当によかったと思います。
※したがって、引退して楽しくゴルフをやりたい、というような方には、このような選び方は必ずしもおすすめしません。また、「自分以外の人も行きたいと思うか?」も大事なので、「難しいコースは友達が行きたがらない」というようであれば難しいコースは必ずしもお勧めしません。
どんなコースレイアウトのコースの会員権を買うのが良いのか
「気持ちよくゴルフしたい」という場合、「飛ぶけど曲がる」というゴルファーの多くは、「長くてもいいので広いコース」でラウンドしたがりますし、「飛ばない」というゴルファーの多くは「狭くてもいいので長すぎないコース」でラウンドしたがると思います。
しかし、その日限りのラウンドではなく会員権の購入を考える場合、そしてゴルフの目的が「気持ちよく」ではなく「上達」である場合、どんなゴルファーであったも「プレーでしか鍛えられないテーマを鍛えられるコース」が大事だと思います。
例えば、「晴天無風状態でのドライバーのティーショット」や「花道で順目の転がしアプローチ」などはレンジでも練習できますし、「キャリー1yのチップショット」「1mのパット」などは自宅でも練習できます。
一方で、コースでしか練習できない状況には
・強風の中のショット、傾斜でのショット
・打ち上げ、打ち下ろしの距離感
・薄い芝、深いラフ、逆目の芝、などからのショット
・バンカーショット、硬いグリーンで止まる球、リカバリーショット、ウッドでグリーンを狙う
・ロングパット、スネークライン、横からのパット
などがあります。
これらのスキルを鍛えられるコースは、通うことにより様々な状況でのショットのスキルがつきます。
逆に、これらのショットが求められないコースだと、これらのショットの能力は当然身につきにくい上に、これらのリスクがあるコースに行った際に「リスクマネジメントを考えた経験が少ない」という理由で苦戦する事があります。
これらを考えると「長くなくてもクラブ選択が難しいコース」「狭くなくても曲げすぎた時のリスクが大きいコース」の方が、メンバーとして通う事での上達の余地が大きいと感じます。
自分が納得できるコースメンテナンスレベルのコースを選ぶ
ゴルフ場のコースメンテナンスレベルには、コースによって大きな差があります。
沖縄でも、常にトーナメント開催時に近いような、整った整備と美しい景観をキープしているゴルフ場もあれば、季節によってはフェアウェーがずっと池だったり、グリーンが雑草と苔だらけでボコボコというコースもあります。
あくまで傾向として、ですが、やはり会員権やプレーフィーが高いコースほどメンテが行き届いていて、安いコースほどメンテが行き届かない傾向があります。
この点についてはやはり「自分が許せるか」と「友人も行きたいと思うか」が基準になると思います。
ここだけはかなり主観が中心になってしまうのですが、あくまで私の場合、
・芝にも、バンカーにも、グリーンにも、林にも、美しさは求めない
・フェアウェーは、芝が生えそろっていて、「このフェアウェー、ディボットだらけだな」と感じないレベルならOK
・グリーンは「ちゃんと打てばちゃんと寄るし、入る」レベルならOK
というのが基準です。
つまり、多少水はけが悪いフェアウェー、多少水はけが悪いグリーン、多少見た目が綺麗でない芝・バンカー・グリーン・林などは私の中で許容範囲だということになります。
(沖縄はスコールのような雨が突然降る事があるので、水はけに完璧を求めることは現実的ではありません。)
また、グリーンについて「ちゃんと打てば寄る、入る」というレベルを求めるのは、あくまで上達を目指すからです。
ラインを読んで、寄るラインに寄る強さで乗せてパットする事ができたのに、途中の凹凸が原因で曲がったり、止まったりして寄らない、というようなグリーンでは練習にならないからです。
つまり逆に言うとNGなのは、
・芝が生えていない場所が多いフェアウェー、「ディボットだらけだな」と感じるフェアウェー
・ラインどおり打っても寄らないレベルにボコボコだったり、雑草や苔だらけのグリーン
です。
この基準であれば、沖縄のゴルファーは文句を言わない人がほとんどなので、友達を呼ぶのに支障はありません。
そして、これ以上の項目(例えば美しさなど)を求めて会員権やプレーフィーが高くなるのは、私の基準とは異なります。
(もちろん美しさを求める人は、私よりも厳しいメンテナンス基準を設ける方がいいと思います。)
なお「メンテレベルは価格に比例する傾向がある」と書きましたが、もちろん逆に「こんなに高いのにメンテが酷い」「プレーフィーは安いのにメンテがいい」というコースもあります。
例えば沖縄では、値段が安い割にメンテナンスがいいと感じるのは、宜野座カントリーです。
コースが新しいこともあり、緑が美しくて芝もフカフカです。
これらが私が(ビジターコースではなく)メンバーコースに特に求める項目です。
それ以外の要素は、このシリーズの第1回の記事を参考いただければと思います。
<過去記事はこちら>
(第1回) ゴルフ場選びチェックリストと、メンバーコースの選び方
(第2回) メンバーコースは立地が何より1番大事 〜近さ以外に、気候なども要確認〜
過去の「私が学んだ『色々なゴルフ用品の選び方』シリーズ」はこちら
クラブの選び方(4スタンス理論編)
ゴルフシューズの選び方
パターの選び方
ウェッジの選び方
ゴルフ用サングラスの選び方
ゴルフ素振り用バットの選び方
他に書きたい選び方シリーズには、「ゴルフボールの選び方」「ゴルフグローブの選び方」「ゴルフ用の帽子の選び方」などがあり、追って少しずつアップしていきたいと思います。