ゴルフのブログ ~経営コンサルタントが頭でGolf攻略 ~by神谷奏六

運動神経悪い芸人並みに運動神経ゼロ、力もなし。ゴルフ歴10年でアベレージ100超えの経営コンサルタント・神谷奏六が、その運動能力不足を、データ分析と努力でカバーしてベストスコア71・シングルを目指すブログ。現在アベレージ83。

SG(ストロークス・ゲインド)を使ってショット別の目標を設定する方法 〜20ヤード以内の寄せ・後編〜

 

ここ数回の記事で、SG(ストロークス・ゲインド)を使ってのショット別の目標設定に取り組んでいます。

 

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具体的には「平均スコア○○を目指すなら、このショットでは平均これくらいに寄るのを目指せ」という目標を明らかにしたいのです。

 

ストロークス・ゲインドを使えばけっこう明確にできると思って分析してきました。

そして、今回「目標平均スコア95〜75までの人は、20ヤード以内の寄せで、それぞれこれくらいを目指せ」という目標設定が完了します。

 

 

 

 

 

 目標設定の流れ(この記事より)

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(1)SG(ストロークス・ゲインド)を使って、直近のラウンドと、ラウンドのショット別のデータを取り始めた半年前のラウンドのデータを比較し、向上したショットとそうでないショットを把握する

 

(2)この記事のようにSG(ストロークス・ゲインド)を使って、上級者のショットと私の直近のショットを比較し、「打数が多いために重要度の高いショット」「伸びしろがあるショット」を把握する

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(3)特に上級者のショットのレベルを、「プロ」「スクラッチ」「シングル」「80台」「90台」などレベル別に把握し、私が目指すレベルの目安を持つ

 

(4)上記(1)~(3)をもとに、要・強化ショットと、「どんな状況から、残りどれくらいの距離のどんなライに寄せる」という目標を決定する

 

(5)目標を達成するための練習法をレッスンプロと相談して決定し、実践・継続する

 

 

そして、前回の記事ではこの流れに沿って「20ヤード以内の寄せ」について分析してみました。

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今回はこの続きであり、「20ヤード以内の寄せの目標設定・完結編」です。 

 

今回も、全てはストロークス・ゲインドという指標に基づいて考察が進んで行きますので、SGについてよくわからない方は以下からご覧ください。

 

golfblog.hatenablog.jp

 

ストロークス・ゲインドを使ったショット・スコア分析はおなじみスマホアプリ「Golf Metrics」で行っています。

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アベレージ95〜75の間のそれぞれのショットレベルを把握する方法

アベレージ85~75くらいのプレーヤーの20ヤード以内の寄せのレベルを推察する方法の一つとして、

 

 

A.「目標平均スコア×20ヤード以内ショット構成比」

B.「1打あたりSG」

 

の2つを見比べて目標を決めるという方法があります。

 

 

例えば、

 

・目標平均スコア80を目指すよ

・平均80の人は20ヤード以内のショットを8回(構成比10%)打つよ

 

というデータがあったとします。

 

目標平均スコアが80ならば、スクラッチプレーヤー(平均72)に対する1ラウンドトータルのあらゆるショットの合計のストロークスゲインドはー8.0打を目指すことになります。

 

この場合、そのうち構成比10%の20ヤード以内のショットのストロークス・ゲインドは1ラウンド合計で、「ー8.0打 × 10% = ー0.8打」を目指すことになります。

 

「20ヤード以内のショットで1ラウンドでー0.8打以内」という目標でもいいです。

 

そして、上述のように平均80の人は20ヤード以内を8回打つとわかっているのであれば、「20ヤード以内合計でSGー0.8打 ÷ 平均8回 = 1打平均ー0.1打」が目標になります。

 

上記の数字は全て例示ですが、この計算方法であれば「20ヤード以内のショット構成比」さえ把握できれば、あとは「目標スコア」さえ決めれば「1打あたりSG」も把握できるので、レベル別の目標設定はできそうです。

 

そこで、まずはレベル別の「20ヤード以内のショット構成比」を検討してみたいと思います。

 

1ラウンドあたりの20ヤード以内の寄せのショット数を把握する方法

 

まず、この半年の私のショットデータを見てみると、いずれの時期をとっても、私の20ヤード以内のショット(バンカーショットを除く)の数の比率は10~13%の間を推移しています。

 

平均90台後半でラウンドしていた4月も、平均90台前半でラウンドしていた5月、6月も平均80台後半でラウンドしていた7月、8月、9月も、いずれも20ヤード以内のショットは全ショットのうち10~13%くらいなのです。

 

これを見た限りでは、「アベレージ90台後半~80台後半くらいまでは、20ヤード以内のショットの構成は12%前後」と推測できます。

 

 

 

では、それより上のレベルのプレーヤーの「20ヤード以内のショット数構成比」はどのようになるのでしょうか。

 

私がこれまで書籍などで見てきたパーオン率のデータを見ると、

 

・トッププロ:70%台

・プロ:60%台

・片手シングル:50%台

・シングル:40%台

・上級者:30%台

 

という解説がされている書籍や統計が多かったと思います。

 

www.lpga.or.jp

 

私の直近のパーオン率は23%くらいなので、私を上級者の下の「中級者くらい」とすると、まあまあ上記のデータと合うかもしれません。

 

さて、このデータを参照すると(今のハンディキャップシステムでは厳密には違うのですが)ざっくり「シングル=ハンディ10未満の人」の平均スコアを82未満、とするならば、(ここまでくるとざっくり過ぎるくらいざっくりですが)「平均80くらいの人は、パーオン率は40%くらい」と言えることになります。

 

平均で80回ショット・パットを打つうちの、18回がセカンドショット(厳密にはパーオンを狙うショット)であり、この18回のうち40%の7回くらいがオン、11回くらいがグリーン外からサードショット(ボギーオンを狙うショット)を打つことになります。

 

この11回のサードショット(厳密にはボギーオンを狙うショット)には、20ヤード以上のショット、バンカーショット、リカバリーショットなども含まれるので、今回の記事で定義したい「(ラフ・バンカー・リカバリーを除く)20ヤードの寄せ」については、11回のうち8回か9回くらいかもしれません。

 

だとすると、平均80くらいの人でも20ヤード以内の構成比は10%~11%くらいだということになります。

 

 

 

また、同じように、ざっくり「片手シングル=ハンディ6未満の人」の平均スコアを78未満(同じようにざっくりです)、とするならば(これもざっくり過ぎるくらいざっくりですが)「平均75くらいの人は、パーオン率は50%くらい」と言えることになります。

 

平均で75回ショット・パットを打つうちの、18回がセカンドショット(厳密にはパーオンを狙うショット)であり、この18回のうち50%の9回くらいがオン、9回くらいがグリーン外からサードショット(ボギーオンを狙うショット)を打つことになります。

 

この9回のサードショット(厳密にはボギーオンを狙うショット)には、20ヤード以上のショット、バンカーショット、リカバリーショットなども含まれるので、今回の記事で定義したい「(ラフ・バンカー・リカバリーを除く)20ヤードの寄せ」については、9回のうち7回か8回くらいかもしれません。

 

だとすると、平均75くらいの人でも20ヤード以内の構成比は9%~11%くらいだということになります。

 

 

 

そこで、今回の記事の分析では、(どうせざっくり理論であり、3%や5%くらいの小さなのブレはそれ以前に生じているであろう前提で)、「平均80台後半より悪いプレーヤーは20ヤード以内の寄せの構成比は12%、平均85~100くらいのプレーヤーは20ヤード以内の寄せの構成比は10%」とざっくり定義しておくこととします。

 

また、これをもとに上記A.「目標平均スコア×20ヤード以内ショット構成比」を使って、「1ラウンド平均の20ヤード以内ショットのストロークス・ゲインド」を試算します。

 

そして、そこから割り戻してB.「レベル別・20ヤード以内の1打あたりSG」を算出し、これからのラウンドや練習の際の目標としたいと思います。

 

 

1ラウンド平均の20ヤード以内ショットのストロークス・ゲインドは

クラッチプレーヤー(平均72の人)に対するスコア別のストロークス・ゲインド(SG)、及び(上記のざっくり構成比試算を使った)20ヤード以内ショットでの1ラウンド合計のストロークスゲインドは以下となります。

 

<平均スコア95の場合>

72 ー 平均スコア95 = SG ー23

 → ー23 × 目安比率12% = 1ラウンド平均20Y以内SGはー2.76打

 

 

<平均スコア90の場合>

72 ー 平均スコア90 = SG ー18

 → ー18 × 目安比率12% = 1ラウンド平均20Y以内SGはー2.16打

 

 

<平均スコア85の場合>

72 ー 平均スコア85 = SG ー13

 → ー13 × 目安比率10% = 1ラウンド平均20Y以内SGはー1.30打

 

 

<平均スコア80の場合>

72 ー 平均スコア80 = SG ー8

 → ー8 × 目安比率10% = 1ラウンド平均20Y以内SGはー0.80打

 

 

<平均スコア75の場合>

72 ー 平均スコア75 = SG ー3

 → ー3 × 目安比率10% = 1ラウンド平均20Y以内SGはー0.30打

 

 

これはこの後で記載する「目標ショットレベル」を決めるのにも役に立ちますが、これらの指標だけでも、1ラウンドでの20ヤード以内ショットのSGの目標を作る際の目安にもなります。

 

例えば、前回の記事で書いたように、私の20ヤード以内の1ラウンド平均のスクラッチプレーヤーに対するSGは2.40打です。

 

これは上記の目安を見ると平均スコア90~95レベルの人並みだと言えます。

私のアベレージより低いため、やはりこれは練習が必要だと言えると思います。

 

 

20ヤード以内ショット数は

また、上記の計算方法によると、レベル別の「総ストローク数」に上記の目安比率(10%または12%)を掛けた「20ヤード以内のショット数」は以下となります。

(繰り返しの確認になりますが、上述の通り私の経験則やかなりざっくり試算も入り交じったざっくり試算です。)

 

 

平均スコア95の場合 × 目安比率12% = 11.4

平均スコア90の場合 × 目安比率12% = 10.8

平均スコア85の場合 × 目安比率10% = 8.5

平均スコア80の場合 × 目安比率10% = 8.0

平均スコア75の場合 × 目安比率10% = 7.5

 

 

上記2つの試算から算出する20ヤードのショット1打あたりのストロークス・ゲインドは

上記の「1ラウンド平均の20ヤード以内ショットのストロークス・ゲインド」を「20ヤード以内ショット数」で割ると、「1打あたりの目標ストロークスゲインド」が出ます。

 

 

この計算方法だと、目標平均スコア別の「20ヤード以内の1打あたりの目標ストロークスゲインド」は以下のようになります。

 

 

<目標平均スコア95の場合>

(1ラウンド平均20Y以内SG)ー2.76 ÷ (1ラウンド平均20Y以内打数)11.4打

 = 20Y以内1打あたりSGはー0.24打

 

<目標平均スコア90の場合>

(1ラウンド平均20Y以内SG)ー2.16 ÷ (1ラウンド平均20Y以内打数)10.8打

 = 20Y以内1打あたりSGはー0.2打

 

<目標平均スコア85の場合>

(1ラウンド平均20Y以内SG)ー1.30 ÷ (1ラウンド平均20Y以内打数)8.5打

 = 20Y以内1打あたりSGはー0.16打

 

<目標平均スコア80の場合>

(1ラウンド平均20Y以内SG)ー0.80 ÷ (1ラウンド平均20Y以内打数)8.0打

 = 20Y以内1打あたりSGはー0.10打

 

<目標平均スコア75の場合>

(1ラウンド平均20Y以内SG)ー0.30 ÷ (1ラウンド平均20Y以内打数)7.5打

 = 20Y以内1打あたりSGはー0.04打

 

 

これが、20ヤード以内のショットを打つ際の、1打あたりの目標(スクラッチプレーヤーに対する)ストロークスゲインドだということになります。

 

 

具体的に、残り何ヤードから、どれくらいに寄せたらいいのか

それでは最後に、上記の「目標平均スコア85なら、20Y以内1打あたりSGはー0.16打」とか、目標平均スコア80なら、20Y以内1打あたりSGはー0.10打」とかはどれくらいのショットを示すのかをまとめてみたいと思います。

 

 

ここで言う「20ヤード以内」にはパッティングは含みません。

 

また、ピンの位置は、グリーンエッジから4ヤード以内には切らないことがほとんどです。

 

つまり、ここで言う「20ヤード以内」に2ヤードとかは含まれないことになります。

 

 

現実的には、ピン位置はグリーンエッジから7ヤード内くらいに切られることも稀だと思います。

 

そこで、今回のテーマは元々が「ざっくり目安」作りが目的だということもあり、現実的に見てここで言う「20ヤード以内の寄せ」とは「ほとんどは10~20ヤードの寄せ」と判断することにしたいと思います。

 

そしてこれより、以下の分析は「20ヤード以内の寄せ=15ヤードの寄せ」と判断して行きたいと思います。

 

 

 

15ヤードの寄せを上記の目標スコア別1打あたりSGに当てはめると、以下のようになります。

 

<目標平均スコア95の場合>

15Y1打あたりSGはー0.24打

 =15Yの寄せはピンから8フィート(約2.4メートル)に寄せる

 

<目標平均スコア90の場合>

15Y1打あたりSGはー0.2打

 =15Yの寄せはピンから7.5フィート(約2.25メートル)に寄せる

 

<目標平均スコア85の場合>

15Y1打あたりSGはー0.16打

 =15Yの寄せはピンから7フィート(約2.1メートル)に寄せる

 

<目標平均スコア80の場合>

15Y1打あたりSGはー0.10打

 =15Yの寄せはピンから6フィート(約1.8メートル)に寄せる

 

<目標平均スコア75の場合>

15Y1打あたりSGはー0.04打

 =15Yの寄せはピンから5.5フィート(約1.65メートル)に寄せる

 

 

 

これを見た私の主観的な印象では、「95でも75でもほとんど変わらないじゃん」ということです。

 

平均スコア95の人が15ヤードから平均でピンまで2.4メートルに寄せ、平均スコア75の人が15ヤードから平均でピンまで1.65メートルに寄せるとして、その差わずか0.75メートル。

 

2.4メートルだろうと1.65メートルだろうと、「けっこう入るような、いやけっこう外すような」という距離であり、あまり変わらないように感じます。

 

 

しかしこのSGデータは、各レベルのプレーヤーのショットを何十万、何百万、何千万ショットと分析して得たショットであり、何かの意味があると考えた方が自然です。

 

私の感想としては、「ピンまで2.4メートル」と「ピンまで1.65メートル」はそれだけ聞くととてもスコア20の差があるようには感じないけども、大事なことはこのショットは打つ回数が非常に多いということです。

 

以前の記事で書いた通り、あくまで私の試算ですが、たったの1ラウンドでこの20ヤード以内のショットを打つ回数は平均95のプレーヤーなら19回、平均75のプレーヤーでも7.5回も打ちます。

 

これが5ラウンドだと95のプレーヤーなら95回、10ラウンドだと190回も打ちます。

 

これだけ大量に打つショットが2.4メートル離れたところに泊まるか、1.65メートルにまで寄るかはショット数を重ねるごとにかなり大きな差になってくるということを示しているのではないでしょうか。

 

 

とりあえず私としては、次の目標平均スコアは「85」ですので、15ヤードの寄せをピンから平均2.1メートルに寄せることを目標にアプローチ練習場での練習をして行きたいと思います。

 

 

ストロークス・ゲインドの話が多すぎてよくわからなくなってきた、という方は、ストロークス・ゲインドについて解説した以下の記事をご参考ください。

 

 

golfblog.hatenablog.jp

 

 

 アベレージ100超えだった私が1年たらずで平均80台になった経緯は以下。

 

golfblog.hatenablog.jp

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