【前編】私が学んだパターの選び方、パター遍歴とパター練習法、そして新ギア「PRGR SILVER-BLADE CC03CS」の魅力
最近、パターを買い替えました。
メーカーは、パターとしてはゴルフ仲間のあいだでもあまり見ないですし、自分でも意外なプロギアです。
なぜ買い替えたかというと、以前使っていたパターが気に入らなかったからなのですが、今回はせっかくなのでパターのこともちゃんと勉強して、感覚だけでなく理屈も知った上で購入しようと思って、私なりに色々調べました。
結果、今回のパター買い替えは、今の自分に合うだけでなく、今後自分はどのようにパッティングをし、どのようにパッティングを上達させていくかなども明確にするチャンスになりました。
そこで、私なりにパターについて学んだことと、今回購入した「PRGR SILVER-BLADE CC03CS」の魅力について、2回くらいに分けてまとめておこうと思います。
★パターの大きな2分類★
パターを大きく2分類すると、「操作性重視」か「直進性重視」だと思います。
この2分類については、私がゴルフ本を読み漁った限りでは「ゴルフ パットシングルになる!(中井学・著)」が最も詳しく、分かりやすかったです。
この本によると、
<操作性重視>
・パター:ピン型、L字型など
・動き:みぞおちを回転させる
・パットはショットと同じように打つ
・フェースは開閉してインサイドインに打つ
・そのため慣性モーメントは小さい
・右へのプッシュアウトを防ぎやすい
・万人向け
<直進性重視>
・パター:マレット型、ネオマレット型など
・動き:肩甲骨をスライドさせる
・パットはショットとは別物として打つ
・フェースを開閉させず直進的に打つ
・そのため慣性モーメントは大きい
・左へのひっかけを防ぎやすい
といった解説でした。
そして更に、これらに加えて「『では自分はどっち?』と迷ったら、打ってみてよく入るパターが自分に合ったパター」という解説もなされていました。
ちなみに後述しますが、私はなんとなく、ネオマレット派な気がするのです。
パター選び以外に、パター練習法も、私が通っているレッスンプロにアドバイスをもらうのを始めとして、様々なパッティング上達法を調べましたが、要素はほぼ全部、この本にだいたいわかりやすく網羅されていると思います。
私は、ゴルフ本は「まずはなるべく座って読める本屋でタダ読みして、後から読み返したくなった本はKindleで買い直す」という方法で 買っています。
つまり、2回目に読むために買い直す本というのは非常に良書だと感じたということなのですが、この本は何度も読み返したくて買い直した本ですので、かなりおすすめです。
★私の過去のパター遍歴 〜お気に入り「テーラーメード・arc1」に出会うまで〜★
私がゴルフを始めた際は「万人向け」という理由でPING社のピン型パターを使っていました。
ところが、コースデビューから100を切った後までずっとパッティングに苦手意識が強く、たまにゴルフ用品店に行った際に、色々なパターを試打していました。
そんな中で、京都のつるやゴルフで店員さんにお勧めされるがままに打ってみたら、びっくりするくらい狙ったところに狙った強さで届くパターに出会いました。
当時の私の試打した感覚では、このテーラーメード・arc1(2014年モデル)は、ヘッドが重くてよく転がる上に、無意識に打ってもフェースをまっすぐ出せます。
当時、激務のコンサルティング会社に勤務していて、明らかに練習不足だった私にとって救世主のように思えたので、30秒くらい試打して購入を決めてしまいました。
実はこのテーラーメード・arc1(2014年モデル)というのは、当時ゴルフ業界では様々な専門家が絶賛していた名作で、ヘッドの重さ、大きさ、慣性モーメント、形状、打感など、直進性重視のネオマレット型としては素晴らしいパターだと、クラブに詳しい人の間で非常に評価の高いパターだったそうです。
(後で知りました。)
その後、激務に疲れ果てた私は2015年末で仕事を辞めて、しばらく無職のニート生活を始め、練習とラウンドが増えて、ベストスコアを99から91まで縮めるのですが、その間、私のパッティングを助けてくれたのがこのテーラーメード・arc1(2014)でした。
今思っても、非常に頼もしい相棒だったと思います。
私の周りでは、パターはテーラーメードのスパイダー、PING、スコッティキャメロンが多く、周りの人とパターが被らなかったというのも小さな満足ポイントでした。
ところが、このパターを購入してから4年後の今年2018年、猛練習生活により、このお気に入りパターが悲鳴を上げました。
遡ること去年2017年10月、アベレージ103の時点で「71で回る!」と思い立ち、ラウンド数は週2・それに加えて毎日家のパターマットでパッティング練習をするようになりました。
これを半年ほど続けたところ、パターのインサート(フェース面のボールにあたる箇所)のギザギザがこぼれてきて、打球面がでこぼこになってしまったのです。
このテーラーメード・arc1(2014年モデル)というのは、ソフトインサートという、打感をソフトにするための樹脂がインサートに使われていて、柔らかい樹脂でつくられたギザギザのインサートをしていました。
これが使いすぎか、でこぼこにこぼれてしまったのです。
結果、パターの芯で打ったらシャンクのように変な方向に球が飛び出るという現象が起こるようになりました。
(パターの打球面がでこぼこなのだから当たり前です。)
★私の過去のパター遍歴 〜続編の「テーラーメード・arc1 tour」が「違うな」となった理由〜★
そこで、非常に気に入っていたパターだったので残念なのですが、買い替えることにしました。
このarc1をもう一度買ってもよいくらい気に入っていたのですが、今度は長く使いたいと思っていたので、「ぎざぎざのソフトインサート以外で、arc1と似たパター」という基準でパターを探し始めました。
すると、すぐに見つかりました。
arc1(2014年モデル)の約半年後にテーラーメードが発売した「arc1・tour」という、arc1(2014年モデル)と同じ形状で、色と形が少し違うパターです。
フェース素材はアルミニウムでぼろぼろになりにくい固めの素材、しかもギザギザ形状ではなく、平らなフェースに模様のようなものが浅く入っているような、長持ちしそうなフェースです。
前のモデルがあまりにも気に入っていたので、試打もせず、ヤフオクで中古で購入しました。
中古美品で1万円くらいで買えたと思います。
ところが、このパターの手応えがイマイチだったのです。
直進性重視で買ったのに、なんだか調子がいい時は入るけれど、調子が悪いと大きくズレるというか、私にとってはミスに弱いというか。。。距離感がズレ始めたら止まらなくなる感じが私にはありました。
後からよくよく調べてみると、このarc1・ツアーは、「arc1(2014年モデル)よりもツアープロ仕様に操作性を高めたモデル」とのことなのです。
しかし、arc1(2014年モデル)は直進性重視のパターです。
arc1(2014年モデル)は6,600g×㎠という非常に高い慣性モーメント値と、383gという非常に重いヘッドで直進性を高めていたのにも関わらず、arc1・ツアーは慣性モーメント値と重量を下げて操作性を増したという仕様で、arc1(2014年)の魅力を削いだ形となっていたのです。
ヤフオクを見ていた時に既に気づいていたのですが、arc1・tourは「集中力を高める」という目的でシャフトが黒く塗られているのですが、この塗装がすぐに剥がれて来て、使っているうちにボロボロな見た目になってくるというデメリットのオマケ付きでもありました。
この経験を経て私は、「ぎざぎざのソフトインサート以外で、arc1と似たパター」みたいな漠然とした条件ではなく、「どこがどう、arc1と同じなのか」を具体的に把握した上でパターを買おうと思たのです。
調べて行くと、同じ「操作性重視」「直進性重視」のパターでも、重さ、長さ、慣性モーメント、ヘッド形状、慣性モーメント、シャフト、グリップ、インサート、素材、構えやすさなど様々な違いがあることがわかりました。
そして、私は(コスパがよいことで有名な)テーラーメードのパターに早いうちに出会ったのでわかりませんでしたが、パターの値段にも非常に大きな幅があります。
めちゃ高いパターを買って、後から「スペックがしょぼい」と知るとかは避けたいところです。
そこで、プレーヤーのゴルフ環境から、パッティングのスタイルから、パターの購入までにとるべきプロセス(今思うと、試打もせずにヤフオクで買うというのは、パターに関してはさすがに無理があったかと思った。)から、操作性や直進性等の様々な要素から、色々調べることしました。
結果、購入に至ったのが、PRGRのパター「SILVER-BLADE CC03CS」です。
結果は誰にもわかりませんが、今回は私がチェックしたパターのスペックや、その指標数値の意味などを理解して買ったので、自信もありますし、「このパターで上へ行こう」という覚悟もあります。
「今迄のパター選びの失敗はこのパターに出会うためだったのか」、という多少の手応えもないわけではありません。
そこで、今回を前編として、後編の記事で、購入したばかりのお気に入り「SILVER-BLADE CC03CS」の、アマチュア目線の評価について書いてみたいと思います。
なにせ、慣性モーメントは高くて、重さはそこそこ(重い方であり調整できる範囲)、長さも形状も選べて、構えやすくて、幅が広くて、センターシャフトなのにミスに強い、しかもその辺のゴルフ5で試打できて、そして安いという。
今の私が思うに、「PRGRだから余り目立ってないだけで、めちゃくちゃよくできたパターなんじゃないの」と思ってしまったパターです。
以下に、このパターがいかにアマチュアのミスを救うかを、なるべく数字と現場事例をもとに書いてみましたので、こちらもご参考くださいませ。