平均90で回るプレーヤーは40ヤードから3打で上がるくらいが目安 ゴルフデータ革命を活用したプレー分析と対策
先日は沖縄県本部町のベルビーチゴルフクラブでプレーしてきましたので、この内容も平均90のプレーヤーのデータと比較し、分析と対策立案してみたいと思います。
この日のスコアは99、パット数は37、フェアウェイキープは8回でフェアウェイキープ率は57%です。
この日、平均スコア90のプレーヤーに対してパットで損した打数は3.08打、スコアが99なのでショットでも損しており、ショットで損した打数は5.92打となります。
1.パットについて
前回の記事で書いたオリオン嵐山と同じく沖縄本島北部に位置するこのベルビーチゴルフクラブも、グリーンが難しいことで知られていて、私はこのデータ分析をし始めて納得したのですが、平均90のプレーヤーに対してこのベルビーチゴルフクラブで18ホールトータルでパットで稼いだことはなく、毎回何打か損しています。
この日に最も損したパットは1メートルを外したパットで、これは2回ありました。
平均スコア90のプレーヤーは1メートルを平均1.17回で入れるので、2パットになると平均スコア90のプレーヤーに対して0.83打損することになり、この日はこれが2回あったので、1メートルのパットミス2回で0.83×2=1.66打損している計算になります。
これはこの日に損したパット3.08打の半分以上にあたるため、このミスの影響度は大きかったと言えます。
また、この日の1メートルのパットは9回あり、7回が1パット、2回が2パットなので、この日は1メートルのパットは(7×1+2×2)÷9=平均1.22打も打っており、1回あたり1.22ー1.17=0.05打の損、この日はこれが9回あったので1メートルのパット合計で0.45打損している計算になるとも言えます。
また、この他に大きかったミスとして10番で4パットしたことがあげられます。
この4パットは15メートルを5メートル外し、5メートルを2メートルに外し、2メートルを1メートル外し、1メートルを決めたという4パットでした。
このミスによる平均90のプレーヤーに対する稼ぎと損の内訳は、
15メートルを5メートル残し→0.53打の損
5メートルを2メートル残し→0.68打の損
2メートルを1メートル残し→0.55打の損
1メートルをカップイン→0.17打稼いだ
という内訳で、このホールだけで合計1.59打損した計算になります。
残り距離%で見ると、15メートルに対して5メートル残しは33%、5メートルに対して2メートル残しは40%、2メートルを1メートル残しは50%と1パット目から3パット目に対して残り距離%が大きくなっており、2パット目のミスよりも3パット目のミスの方がミスの度合いが大きいように見えます。
しかし、最大の平均90のプレーヤーに対して損した打数で見ると、僅かな差ではありますが、損した打数が多いのは
1位:5メートルを2メートル残し(2パット目)
2位:2メートルを1メートル残し(3パット目)
3位:15メートルを5メートル残し(1パット目)
の順になっており、5メートルを2メートルも残してしまったパットが最も損が大きいことがわかります。
平均90のプレーヤーは4~5メートルのパットは平均1.94打、6~7メートルのパットは平均2.02打でカップインします。
これを考えると4~7メートルのパットは「3パットする確率を、1パットできる確率以下に抑えること」が大事であり、4~7メートルがなかなか1パットしないことを考えると、3パットをそれ以下の確率に抑えることが重要だということがわかります。
15メートルのパットは平均90のプレーヤーは平均2.41打でカップインしますので、90以下でまわるためには15メートルのパットを打つ際はこの数値から1打引いた1.41打でカップインできる距離にまで寄せる必要があります。
平均90のプレーヤーは1メートルのパットは1.17打、2メートルのパットは1.62打でカップインしますので、1.41打といえばこのほぼ中間であり、「15メートルのパットは約1.5メートルにまで寄せる」ということが目標です。
特に2メートルのパットは4回打ってカップインは0回、ここから2パットが2回で3パットが2回なので、2メートルの平均は(2×2+3×2)÷4=平均2.5パット。
平均90のプレーヤーは2メートルは平均1.62打でカップインするので1回あたり2.5ー1.62=0.88打、この日は2メートルが4回あったので0.88×4=3.52打損しており、これだけでこの日のパットで損した打数3.08打を上回っている計算になります。
なお、この日は7番で6メートルのパットを1パットで決めました。
平均90のプレーヤーは6メートルのパットは平均2.02打でカップインするため、この1打で1.02パット稼いだ計算になります。
これは前述の10番の5メートルのパットを2メートル残したパットの損(0.68打)を補って更に打数を稼いだパットだったと言えます。
5~6メートル前後のパットという意味では、この日は以下のパットがありました。
1番:6メートルから0.5メートル残し→0.04打損した
6番:4メートルから0.5メートル残し→0.12打損した
7番:6メートルから1パット→1.02パット稼いだ
8番:4メートルから0.5メートル残し→0.12打損した
9番:4メートルから1メートル残し→0.23打損した
10番:5メートルから2メートル残し→0.68打損した
11番:7メートルから0.5メートル残し→0.04打損した
18番:4メートルから1メートル残し→0.23打損した
この稼いだ打数と損した打数を合計すると0.14打稼いでおり、4~7メートルのパット数では1日トータルではそこまで損していない計算になります。
ここまで加味すると、10番で5メートルのパットを2メートル残したミスは痛かったのですが、それ以外の似たような距離のパットで稼いでいることを加味すると4~7メートルのパットは平均90のプレーヤー並みのプレーだったと言えます。
つまり、2メートル、1メートル、15メートルの順で課題が残ったと言えます。
特に2メートルを4回打って3パットが2回というミスは大きいので、練習グリーンで2メートルを確実にOKに寄せる練習が必要であると思われます。
2.ショートゲーム(100ヤード以内のショット)について
この日、 3打であがった距離の中央値は27.5ヤードであり、これは推定ですが平均100プレーヤーの数値よりちょっとよいくらいの数値だと言え、この日のスコアが99だったことを考えると100ヤード以内のショートゲームとパッティングは99でまわるプレーヤー並みの数値だったと言えます。
この日は100ヤード以内から平均3.33打であがっており、90切りに向けての目標の「100ヤード以内は3打であがる」という目標に対して1日トータルで6打オーバーしています。
この6打からパットで損した3.08打を引くと、100ヤード以内のショットで2.92打損している計算になるため、100ヤード以内のショットにも課題があったと言えそうです。
8番ではピンまで30ヤードのバンカーに入れてしまい、ここからバンカーショットは出すだけで残り15ヤードの寄せが残ってここから3打でホールアウトしました。
ここではバンカー含めてグリーン周りで4打叩いてしまっているため、このバンカーショットとバンカーに入れてしまったショットで失っている可能性が高いです。
また、16番では花道から40ヤードの寄せでピンから5メートルオーバーしたエッジに止まったのですが、このエッジからのパターでの寄せを2メートルショートしています。
5メートルのパッティングを2メートルショートするのは0.68打の損なのでこのミスも大きかったと言えます。
また、17番のショートホールではティーショットがフロント10メートルの花道に止まったのですが、ここから3メートルにしか寄せられず2打であがれなかったこと、6番で上りの15メートルの寄せを4メートルオーバーしてしまい2打であがれなかったことも大きなミスだったと言えます。
これの対策はアプローチ練習場でのバンカーショット練習や、グリーン近くからワンパット圏内に寄せる練習などが重要かと思われます。
3.アプローチ(100ヤード以上のショット)
書籍「ゴルフ データ革命」の中では100ヤード以上のショット(ただしパー5とパー4のティーショットを除く)のことを、それがフェアウェイウッドで打とうがユーティリティーで打とうが直ドラで打とうがアプローチと呼んでいます。
今回、3打で上がった距離の平均は39.7ヤードです。
平均90で回るプレーヤーは40ヤードから3打で上がる試算になるので、3打で上がった距離の平均はほぼ平均90のプレーヤーと同じくらいだったと言えます。
この日は9番パー3で120ヤードのティーショットをパーオンして100ヤード以上から1打稼いだショット、15番パー3で150ヤードからのティーショットをエッジに乗せてほぼパーオンして1打稼いだショットがありました。
私の90切りプランの目安は
・ティーショットとアプローチでピンまで100ヤード以内のピンになるべく近いところまで運ぶ
・ショートゲームは3打で上がる
・なるべくボギーオン(エッジに乗ったらオンとカウント)し、乗らなければ寄せワン
です。
したがって、上記のような100ヤード以上から3打で上がることに貢献したアプローチは、アプローチで稼いでいるとみなせます。
一方、パー4なら2打で、パー5なら3打で100ヤードまで行けなかったホールもます。
セカンドを左OBに入れた14番ではこれにより2打損しています。
また、細かくは上述のバンカーから4打かかってしまった8番ではバンカーに入れてしまったセカンドで損しているとも捉えられます。
しかし、これら以外でアプローチで損しているショットはなく、稼いだ打数が2打、損した打数が2打ちょっとだと推定されます。
これを加味すると、3打であがった平均距離39.7という数値が示す通り、アプローチではわずかに1打弱程度損をしている程度と思われます。
4.ティーショットについて
この日はパット以外で5.92打損しており、そのうち100ヤード以内のショットで2.92打損しており、仮に100ヤード以上のショットで1打損しているとすると、ティーショットでは約2打損している計算になります。
これは14番のティーショットでティーショットをOBにして2打損していることが原因です。
このOBは大トップして左にチョロOBであり、今後は最大14回のドライバーを1度も大ミスしないレベルに練習することが対策と思われます。
この日の平均ボギーオン回数は14回であり、これは推定ですが平均80~平均85のプレーヤーのレベルで、元々ボギーオン狙いになることが多いこともあり、引き続きかなりの高さです。
難易度の高いコースであればアベレージ85くらいでもシングルになるので、このボギーオン回数は目安になります。
一方、平均パーオン回数は3回であり、これも推定ですが平均90~平均95のプレーヤーのレベルです。
平均90のプレーヤーの平均パーオン回数が3.9回であることを考えると、90切りの目安である1日4回パーオンを達成する必要があり、もう1回くらいパーオンを狙うホールを増やした方がいい可能性もあります。
ベルビーチの場合、距離の短い打ち下ろしティーショットの4番、セカンドが打ち下ろしの6番、打ち上げだけど距離の短い8番、打ち下ろしティーショットでセカンドが平坦な場所の多い11番などのうち1個か2個くらいでパーオンできるくらいのアプローチの精度が必要なのかもしれません。